2003年6月9日

東洋エンジニアリング株式会社(TEC、取締役社長 広瀬俊彦)は、中国・四川省が推進する工業開発計画、「四川西部化工城」(Sichuan West Chemical City)の中心プロジェクトとして、瀘天化(集団)有限公司(Lutianhua Group Incorporated)が計画中のクリーンな次世代エネルギー・プロジェクトの一環である、日産1,350トンメタノール製造設備を今般受注いたしました。

本プロジェクトは次世代クリーンエネルギーとして注目されているDME(ジメチルエーテル)の原料となるメタノールを製造するプロジェクトであり、製造設備のコアとなる部分に使用されるTEC開発のMRF-Z合成管の運転実績への信頼性と、現在同社向けにTECが遂行している先発の世界初の年産10,000トンの燃料用DME製造設備や、既に完工した日産2,000トンの大粒尿素製造設備での実績等が評価され、受注に至りました。今回の受注を契機にTECは、次世代エネルギーであるメタノールやDEM製造設備の受注に向けて、積極的な営業展開を行なって参ります。

受注概要

客先 瀘天化(集団)有限公司(Lutianhua Group Incorporated)
本社は中国・四川省・瀘(ろ)州(Luzhou)市。年間売上高約20億元(約300億円)の四川省を代表する国営化学会社
建設地 四川省・瀘州市に新規開発中の工業地区「四川西部化工城」(Sichuan West Chemical City)
対象プラント 日産1,350トン・メタノール製造設備 ライセンスは英国ジョンソンマッセイ・シネティックス(JM Synetix)社の低圧メタノール合成プロセス
役務内容 メタノール製造設備のコアとなる部分である合成系の基本設計、主要機器(MRF-Z合成管)調達、客先設計のレビュー及び運転支援。運転支援を除き一括請負(ランプサム)契約。 上記以外の設計、機器調達、工事、運転は客先の所掌。
プラント完成

2005年春の予定

受注の意義
  • 今回のプロジェクトは、客先が計画する本格的な燃料用DME製造を目指すクリーンな次世代エネルギー・プロジェクトの一環であり、年産100,000トンDMEの原料となるメタノール製造設備です。これはTECが建設中の世界初の年産10,000トン燃料用DME製造設備に引き続いての受注です。
  • メタノール製造プロセス上の中核部分である合成管(リアクター)には、TECが開発したMRF-Z合成管が採用されますが、これはTECにとって中国で3基目のMRF-Z合成管となります。
  • 天然ガスからの合成ガス製造技術に世界屈指の実績があるTECにとり、今回中国で4件目のメタノールプロジェクトであり、今後も中小ガス田の多い中国内陸部でのメタノール・DME設備の受注が期待できます。

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