ロシア向け汎用ポリスチレン製造設備新設プロジェクトを受注
東洋エンジニアリング株式会社(TEC、取締役社長 広瀬俊彦)ロシア・Penoplex社向けに年産50,000トンの汎用ポリスチレン(GPPS:General Purpose Polystylene)プラントの新設プロジェクトを受注し建設を進めています。建設場所は同国北西部に位置するレニングラード州キリシ市(サンクトペテルブルグ市の東方約200キロメートル)。TECの役務範囲はライセンスの提供、基本・詳細設計、機器調達及び工事スパーバイザーの派遣となっており、プラントの完成は2003年を予定しています。
本プロジェクトでは、TECが三井化学(株)と共同保有するGPPSライセンス(TEC-MCI GPPS プロセス)が採用されております。、今回の受注において欧州の競合先と差別化できた要因としては、①TEC-MCI GPPSプロセスの豊富な建設実績とその優位性②当社のソ連時代を含むロシアでの豊富なプラント建設実績および長年蓄積されてきたロシア設計基準などの地域ノウハウなどがあげられます。
このプロジェクトは、サイト予定地と同じ敷地内に客先Penoplex社が保有する発泡PS製造設備への原料供給を目的としています。発泡PSの需要はロシア国内において急成長しており、客先はこの数年間に発泡PS製造設備能力を3倍に拡大し同国において8割以上の市場占有率を実現しています。客先は新生ロシアの新しい経済の枠組みの中で生まれた民間複合企業体の一つであり、今後これらの新企業群が新しいマーケットを開拓し同国の経済の牽引車となることが期待されています。
ロシアはソ連崩壊後の混乱時期を脱し経済成長軌道に乗りつつあり、国内消費は年々上向き石油化学製品、化学品に対する国内需要が高まっています。国内プラント建設需要もそれに連れ飛躍的に増大すると予測されています。当社は、同国での長年にわたる豊富な経験を生かし一層の受注拡大を期待しています。