ドイツ・中国合弁の総合石油化学コンビナート向けにTECが大型EPCプラント2件を同時受注
東洋エンジニアリング株式会社(TEC、取締役社長 広瀬 俊彦)は、世界最大級の総合化学グループであり、中国を重要な戦略市場としているドイツBASF社と、中国最大の総合石油化学企業SINOPEC社が折半で出資した合弁会社、BASF-YPC社(BASF-YPC Company Ltd.)が中国江蘇省・南京にて計画を進めている総合石油化学コンビナート向け、年産16万トン・アクリル酸(AA)及び年産21.5万トン・アクリル酸エステル(AE)と、年産25万トン・オキソアルコール(OXO)の2つのプラントの国際入札に応札して商談を進めていましたが、この程合意に達し2つのプラントを同時に受注いたしました。これらは全てBASF社の技術をベースとし、TECの役務範囲は、詳細設計、機器資材の調達および工事までの一括請負であり、両プラントの完成予定は2004年第4四半期を予定しております。
この総額29億ドルもの世界的規模の石油化学コンビナートは、アジア太平洋地区におけるBASF社最大の投資案件であり、またSINOPEC社にとって、このBASFSF-YPC社は、中国最大規模の石油化学コンビナートとしての、「中国初」の外資合弁の石油化学会社です。
TECは、昨年完成したBASF社のマレーシアでの合弁会社向けオキソアルコール設備プロジェクトを通して高い評価を受けるとともに、中国において約30年間にわたり、SINOPEC社を含む中国の顧客向けに多数のプラント設計・設備・技術の納入実績を有しており、現在もSINOPEC揚子石油化工公司(YPC)向けにエチレン設備の能増プロジェクトを実施中です。
中国での長年にわたるSINOPEC社向けプロジェクト実績やマレーシアでのBASF社向けプロジェクトでの成功、ならびにその優れた技術やノウハウ、信頼性の高いプロジェクト遂行能力などが客先より高い信頼を得て、欧州や韓国の競合先との厳しい国際入札競争の結果、TECは今回、本石油化学コンビナート向けに2つのプラントの同時受注に至りました。今回の受注を契機にTECは、BASF社をはじめとした欧米企業の中国への石化投資計画に対する、TECの積極的な参画への大きな足がかりとなることを期待しています 。