インドネシア向け大型肥料プラントを契約
東洋エンジニアリング株式会社(TEC、取締役社長 広瀬 俊彦)は、三井物産株式会社の協力を得て、インドネシアの国営肥料会社であるププク・クジャン社との間で大型肥料プラントに関する建設契約にこの程合意し、正式契約に調印を行ないました。
プラントの建設予定地は、同国西ジャワ州チカンペック〔ジャカルタより東に約50 キロメートル〕であり、日産 1,000 トンのアンモニアプラント・日産1,725 トンの尿素プラントおよび用役設備一式などを含みます。TECの役務範囲は、プロセスライセンスの供与、設計、機器調達、工事を含むターンキーランプサム契約で、受注金額は約300億円となります。アンモニアプラントのライセンス技術は、脱炭酸設備にドイツ BASF 社の aMDEA(R) プロセスを適用した米国ケロッグ・ブラウン・ルーツ社の技術、尿素プラントのライセンス技術はTECとインドネシア・ププク・プスリ社との共同開発技術を用いる予定です。
TECは、1971年に受注し、1974年に完成したスマトラ島東南部パレンバンのププク・プスリ社(スリウィジャ肥料会社)のインドネシア向け初の肥料プラント建設を皮きりに、10基の肥料プラントを建設してきました。TECは現在もスマトラ島でププク・イスカンダル・ムダ社向け第2肥料プラントを建設中です。過去30年間にわたって、同国への肥料プラント建設および技術移転のみならず、インドネシア国営肥料会社の持ち株会社であるププク・プスリ社とは尿素生産技術を共同開発し、第三国向けに共同輸出した実績もあります。今回の案件にも、この共同開発技術が適用されます。
1998年12月、TECはププク・クジャン社より本案件の受注をほぼ決めていましたが、その後インドネシアの経済混乱の中、その実施が進展していませんでした。インドネシア政府は、経済危機からの立ち直りを目指している中で食料自給のための肥料プラント建設を重要な国策と位置づけており、今回の大型案件の実施を決定し、契約調印にいたったものです。