韓国向け製油所近代化プロジェクトを受注
東洋エンジニアリング株式会社(TEC、取締役社長 広瀬 俊彦)は、韓国S-Oil Corporation〔本社:ソウル、Saudi Aramco(Saudi Arabian Oil Company)の関連会社〕との間で、同国東海岸に位置するオンサン(温山)製油所に計画を進めている減圧残さ油脱硫装置(3万 BPSD)、水素製造装置(90 MMSCFD)、硫黄回収設備(日産220 トン)とその付帯設備の商談を進めていましたが、この程合意に達し、受注しました。TECの役務範囲は、基本/詳細設計、調達サービス、プロジェクト管理、工事管理であり、本プロジェクトの投資額は約300億円です。なお、プラントの完成予定は2003年2月となっております。水素製造装置はTECの水蒸気改質プロセスが採用される予定です。
今回のプロジェクトは、本年6月に韓国の主要14都市にて施行が予定されている燃料油中の硫黄分含有量の低減に関する規制に対応するものであり、主に大都市の集中暖房設備および発電設備向けの需要が見込まれています。韓国ではさらなる環境規制の強化が2003年にも見込まれており、本プロジェクトはこうした動きも見据えたものとして位置づけられます。
TECは、S-Oil 社の前身である双龍精油(株)向けに1996年に水素化分解コンプレックスおよび残油流動接触分解装置(RFCC:33,000 BPSD)コンプレックスを含む重油分解設備、1997年に年産50万トンのパラキシレンプラントの建設プロジェクトを立て続けに納入しました。今回の受注は、既存プラント建設で培った客先との良好な関係を背景としたTECの技術力の信頼性が決め手となり、受注にいたったものです。
TECグループでは経営戦略としてのトランスナショナル体制を進めており、本プロジェクトでは、韓国現地法人である Toyo Engineering Korea Limited (TEC KOREA)を遂行拠点として活用する予定です。今後ともTECグループ全般の経営強化を図るため、トランスナショナルの推進・拡大を進めていきます。